米CBSの映像配信サービス CBS All Accessは、現在シーズン2を配信中の「スタートレック:ディスカバリー」の新シーズン更新を発表した。
そして、シーズン3の配信更新と併せ、製作総指揮者のアレックス・カーツマンと共にコンビを組む新ショーランナーにミシェル・パラダイス(「オリジナルズ」)の就任も明らかになった。
番組にとって、現場のかじ取り役、ショーランナーの存在は重要だ。しかし「スタートレック:ディスカバリー」では、初代のブライアン・フラー(「ハンニバル」)からショーランナーが安定することがなく、クリエイティブ面での相違などを理由に交替を繰り返してきた。シーズン2途中からカーツマンがショーランナーに就任したものの、多忙なカーツマンが専任することは難しく、新しく共同ショーランナーを迎えることは急務となっていたようだ。
パラダイスは、共同製作総指揮者及び脚本家として、シーズン2から「スタートレック:ディスカバリー」に参加している。カーツマンはパラダイスについて、「彼女はシーズン2途中から仲間入りし、スタートレックに対する豊富な知識で私たちを興奮させてくれました。キャラクターやストーリーについての知識、その情熱により、スタートレックの歴史を継承する上で、すでに中心的役割を果たしています。彼女の新鮮な取り組みは、私たちの目線を前に向けさせてくれるのです」と絶賛している。
共同ショーランナーも決まり、盤石の体制になりつつある中、スタートレック・ユニバースはますます拡張している。
ユニバースを総括するカーツマンの指揮の元、現時点で、①ミシェル・ヨーのスピンオフシリーズ、②アニメのコメディシリーズ「Star Trek:Lower Decks(原題)」、③ピカード(パトリック・スチュワート)の新シリーズ、④ニッケルオデオン(CBSの兄弟会社)向けのアニメのコメディシリーズ、そして⑤「ゴシップガール」のジョシュ・シュワルツ製作の青春ドラマシリーズ「Starfleet Academy(原題)」と、実に5つものスタートレック・シリーズが企画されている。
これら新生ユニバースの中核をなす存在が「スタートレック:ディスカバリー」だ。CBS All Accessのジュリー・マクナマラ副社長は、「スタートレック:ディスカバリー」について、「大成功」と手放しで称賛している。配信数は公表されていないが、「スタートレック:ディスカバリー」シーズン2以降も有料会員数が増加、「期待を上回る」(マクナマラ副社長)数字と評価を得ているという。
1966年に放送されたオリジナルシリーズ「宇宙大作戦」から、すでに半世紀。いまだ色あせないスタートレックの世界はどこまで広がりを見せるのだろうか。
<「deadline.com」 2月27日>