「ブラックリスト」にハロルド・クーパー役で出演している、ハリー・レニックスが番組について米エンタメサイトのインタビューに答えている。
米で昨年放送されたシーズン5第11話(「エイブラハム・スターン」)で、100話目のエピソードを突破した「ブラックリスト」。入れ替わりの激しい、現在のTVドラマシリーズでは、快挙と言えるロングラン番組の仲間入りだ。
現在、米でもシーズン6を放送中の「ブラックリスト」にパイロット版から出演するハリーにとっても、胸を張る数字。
「100話を超えて、今も数字を伸ばしているよ。僕にとっては、最長の番組になった。(ゲスト出演を含むなら)今まで数百の番組に出ているから、そのうち一つや二つはそれ以上かもしれないけれど、レギュラーとしては一番長いね」
あと15年くらいクーパー役を演じたいと半分本気のジョークを飛ばす、ハリー。俳優という仕事の形態上、短期の仕事がほとんどだから、こんなにも長期間の仕事が嬉しいのだ。
「誇りに思っているよ。『ブラックリスト』ファミリーの一員になれたし、NBCやSONYのような巨大で有名な会社とコラボレーションできているようで嬉しい。それに僕らは数少ないネットワークの人気番組なんだ。ケーブルやインターネットに押されながらも、歴史あるTVのネットワークで頑張っている。まるでヤンキースでプレーしているようなものじゃないか!」
国民の娯楽として米国のプロスポーツをけん引してきたMLB(野球)。後に登場したNBA(バスケットボール)やNFL(アメリカンフットボール)の勢いに、近年は後塵を拝しているMLBをTVのネットワークに例えたらしい。MLBのヤンキースは、ニューヨークに本拠地を置く、世界的な人気チーム。
「芸術的かつ商業的な面でも特別な存在」と評す、「ブラックリスト」。世界的な人気番組に出演している誇りもあるが、実利的な意味でも「ブラックリスト」は有難い存在なのだ。
「収入が安定しているのがいいね。それから、ニューヨークに10カ月くらい(撮影で)滞在しているから、こちらにネットワークもできたし、妻との時間も落ち着いて楽しめる」
そのニューヨークでも、街中で声を掛けられることは多いと言う。もちろんTVで「ブラックリスト」を視聴するファンも多いが、5年前からスタートしたネットフリックスでの配信開始も番組の人気に大きな役割を果たしていると考えている。
「これまでも『24』や『ER緊急救命室』など人気番組に出演してきたから、声を掛けられることはあったけれど、『ブラックリスト』とは比べ物にならないね。今じゃ、しょっちゅうクーパーだと気づかれてしまう。ネットフリックスの役割はどんどん大きくなっていると思うよ。僕らはもう6年目の古い番組になってしまったけれど、今も(ネットフリックスで)皆を楽しませている。自分でも驚いているよ、若い人も年を取った人も、黒人も白人も皆、楽しみにしてくれているんだもの」
シーズン6がどう展開するのか、出演者さえ分からないとか。「何にも知らずに演じ続けるって、愉快だねえ」と茶目っ気たっぷりに答えるハリー。「ブラックリスト」を、ニューヨーク生活を、心から楽しんでいるようだ。
<「ebony.com」 2018年12月28日>