エンターテイメントの中心地ニューヨークには、米国のみならず世界中から、アメリカンドリームを叶えようとする俳優志望の若者が集まっている。彼らにとって、TV、とりわけスーパースターが出演するTVシリーズに出演するのは、夢の第一歩。彼らの憧れ、名優ジェームズ・スペイダー主演の「ブラックリスト」にも、そんな夢見る俳優たちが出演している。
中西部ウィスコンシン州出身のアンドリュー・ホベルソンは、妻とブルックリンとマンハッタンで補習塾を経営しながら、演技のオーディションにチャレンジする兼業俳優。3人の男児のパパでもある。
仕事しながら子育て、かつ俳優業を続けるのは容易ではないものの、アンドリューは「ブラックリスト」のオーディションを見事に突破、米で5月3日に放送された、シーズン6第20話「Guillermo Rizal (No. 128)」(原題)に出演した。その喜びを故郷のオンラインメディアのインタビューで語っている。
「『ブラックリスト』のオーディションには、ここ数年の間、数えきれないほど挑戦しました。ずっとうまくいかなかたのですが、今回やっと役を取ることができました」と、アンドリュー。
どんな職種であれ、オーディション(面接)は受ける人にとって気が重いもの。しかし、いったん終了すれば、あとは相手の判断を待つのみ。くよくよ考えてもしょうがない、それがオーディションを受け続けるアンドリューの精神術だ。
「これも仕事の一部です。オーディションを受けさせてもらえることに感謝するだけです。ニューヨークにはたくさんの才能ある素晴らしい俳優がいますからね。チャンスがあるだけでもラッキーですよ」
「ブラックリスト」以前に合格した、ミッシー・ペリグリム主演の「FBI」のオンエアを、家族と一緒に楽しみに見た。しかし、アンドリューの出演シーンは冒頭の数秒のみ、頭部に銃弾を受けて倒れるシーンだけにカットされていた。想像以上にチョイ役だったことに、家族、特に子供たちは落胆したという。
それでも、今回の「ブラックリスト」も家族一緒にTVを見るつもりだという。
「オンエアを見るのが好きなんです。自分の姿をTVで見るのは、録音された自分の声を聞くのに似ていますね。ぜんぜん慣れないものです。だけど、実際に自分の演技を見て聞くことで、どこが良いのか悪いのか、よく理解できるのです」
他にも「グッドワイフ」や「ブルーブラッド ~NYPD家族の絆~」などのオーディションに合格、出演を果たした。ブロードウェイの舞台ではトム・ハンクスと共演したこともある。
苦心して手に入れた役がどんなにチョイ役だとしても家族と共に見届ける。アメリカンドリームを追うのも家族と一緒だからだ。これからも俳優アンドリュー・ホベルソンはオーディションを受け続けるつもりだ。
<「winonadailynews.com」 5月3日>