シェマーの母マリリン・ジョアン・ウィルソン・ムーアさんが亡くなったのは、2月8日。まだ76歳だった。マリリンさんの死はシェマーら遺族の意向でしばらく伏せられていた。そして、その悲しい知らせを明らかにしたのが、2月19日、シェマーのインスタグラムだった。

 

インスタグラムの動画に映るシェマーは一見して、悲しみから癒えていない様子だと分かる。うつろな目、白いものが混じるあごひげ、陽気で快活な素顔のシェマーとは全く異なる、最愛の人を失った悲しみにくれる男の姿だ。

 

「これは現実だ。皆に心配されているのは知っていたけれど、僕は酷く落ち込んでいた。ふざけてるわけでも、ジョークでもない…」

 

前の投稿は約２週間前。久しぶりのインスタグラムだ。声を震わせるシェマーが、その理由を明かす。

 

「この数週間の間、僕はSNSから遠ざかっていた。少し黙っていたいと思っていたんだ、母を心から尊敬していたから。実は（約）10日前、僕の母が亡くなった」

 

微笑むマリリンさんの遺影を胸の前に掲げて見せるシェマー。

 

「まだ立ち直ることができないよ、僕はうちひしがれている」

 

タフなはずの男の目から涙は止まらない。

 

「母がいない生活を僕は知らない。これからどうしたらいいか、さっぱり分からない」

 

シェマーは49歳。母に愛され、母を愛してきた時間が長い分だけ、悲しみもつのる。

 

それでも「僕は必ず立ち直るよ。だって、それが母が望むことだから」と、涙をぬぐったシェマー。約10分間の動画は、最愛の母への愛と感謝と悲しみを断つ宣言でもあったのだ。

 

動画の最後には、「母はパーティーが好きだった」と音楽をかけて、ワインを手にしたシェマー。これまでのイメージを覆す涙のメッセージに、ファンからたくさんの励ましのコメントが寄せられている。

 

 

＜「bet.com」　2月24日＞