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MANIFEST/マニフェスト」で主役のベン・ストーンを演じるジョシュ・ダラスが米紙のインタビューに答えている。ただ今、41歳。中堅俳優として脂の乗ったジョシュは、実に作品に恵まれていると言えるだろう。
最初のレギュラー出演となったのは、2011年から7シーズン続いたTVドラマシリーズ「ワンス・アポン・ア・タイム」。このおとぎ話をモチーフにした人気シリーズでお茶の間の顔となり、さらに共演したジニファー・グッドウィンと結婚、夫婦の間に二児を授かる。
公私を充実させたところで、次なる出演作となったのが、この「MANIFEST/マニフェスト」。かつての「LOST」をほうふつとさせる、なんともミステリアスなストーリーだ。
ベンたちを乗せ、NYへと飛び立ったモンテゴ航空828便が、突如発生した乱気流に巻き込まれる。なんとか無事に着陸するものの、空港に降り立った乗客たちが目にしたのは、5年半以上の月日が経った世界だった…。このミステリーに米国の視聴者が大ハマリ、2018年の新ドラマ最大のヒットとなった。
「ヒットに巡り合えた時は、いつでもサプライズだよ」と、ジョシュ。「ワンス・アポン・ア・タイム」から「MANIFEST/マニフェスト」へ、出演作が2本立て続けに成功した自身の幸運を今も驚きを持って受け止めている。
ヒットしそうな作品を選ぶコツなど、ジョシュだってもちろん知らない。「何をすれば(視聴者を)引き付けられるのか誰も分からないと思う」のだ。ただただ「僕は二つのシリーズに関われて、本当にラッキーだし感謝もしてる。こんなに視聴者に愛されるシリーズにね」
出演の決め手は、率直に言えば本人の好み。「僕は大きなコンセプトを持った作品が好きなんだ」と、両シリーズとも壮大なコンセプトが気に入った。ジョシュの映画の代表作といえば『マイティ・ソー』だが、こちらは北欧神話がベースになっている。おとぎ話に神話と、ジョシュはつくづく現実とはかけ離れた世界に縁があるようだ。
そしてもう一つ、コレが実は肝心だと思っている。そこに家族の物語があること。「(一度はバラバラになった)家族が再び元の場所に戻ろうとする、そこが僕の気に入っているところ。それってどんな物語にも通じるんじゃないかな」
「MANIFEST/マニフェスト」では、ベンの5年半もの空白によって家族が難局を迎えた。奇想天外なミステリーが誰にとっても最も大切なもの、つまり家族を奪ったのである。奇想天外なミステリーはストーリーが進むにつれ、徐々に解き明かされてゆくだろう。そしてジョシュの言葉を借りれば、ベンの家族は元の場所に戻るのかもしれない。
ジョシュには、ミステリーに立ち向かうヒロイックな行動と、大切な家族を守る姿がよく似合う。本人の好みと役がマッチするのが、ジョシュの成功の理由なのだ。
<「nypost.com」 1月7日>