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海外ドラマ最新レポート Vol.314  「宇宙大作戦/スタートレック」の故レナード・ニモイ、遺族がウィリアム・シャトナーへ感謝の言葉

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宇宙大作戦/スタートレック」シリーズでバルカン人の血を引くスポックを演じたレナード・ニモイ。2015年に83歳で亡くなったレナードの功績をまとめたドキュメンタリー『Remembering Leonard Nimoy(原題)』の中で遺族が、レナードとは不仲説もあった共演者のウィリアム・シャトナーについて述べている。
 
「ウィリアムのことはもちろんずっと知っています。私の父と彼は友人同士だったと思いますが、(私たち家族とウィリアムが)今まで一度も友人と呼べる間柄になったことはありませんでした」
 
レナードの娘ジュリーさんの言葉だ。ウィリアムとレナードは職場の同僚としてはうまくやっていたが、決して家族ぐるみの付き合いにはならなかった。番組のスター同士、何らかの壁はあったのだろう。しかし、レナードの死後、少しずつ事情は変わってきた。SNS上ではあるが、ウィリアムが歩み寄りを見せたのだ。 「ウィリアムは私たちの(ツイッターの)ツイートをリツイートしてくれたり、とても協力的なんです。本当に有難いことです」
 
ジュリーさんのツイートとは、現在計画中の「レナード・ニモイ・メモリアル」について。同メモリアルは、「宇宙大作戦/スタートレック」を通し、SF界に多大な功績を残した、ボストン生まれのレナードを称え、トレードマークであったバルカン式挨拶の記念碑をボストン科学博物館に設置しようというもの。このため費用となる100万ドル(約1億900万円)を寄付で募っているのだ。コロナ禍の影響で寄付は伸び悩んでいるという。それを知ったウィリアムが手を差し伸べてくれた。ジュリーさんにとって、ウィリアムをこれほどまで近くに感じた瞬間はなかったかもしれない。
 
ジュリーの夫、デヴィッド・ナイト氏もウィリアムの思いやりには感謝しきり。「僕らが企画した(レナードの)イベントやドキュメンタリーについて、PRに手を貸してくれます。とても積極的なんですよ。彼は本当に心が広い。きっとレナードのことを心から愛していたのでしょう。ウィリアムの思いやりを僕らは有難く思っています」
 
ジュリー夫妻が感謝するのは、ウィリアムだけではない。やはり「宇宙大作戦/スタートレック」の共演者ジョージ・タケイ、そしてレナードが声のゲスト出演をしたこともある「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」のメイエム・ビアリックらも、レナードのSF界への貢献を忘れまじと協力を惜しまないという。
 
レナードの死から6年。SF界のアイコン的存在は、亡くなってもなお、人々を引き付けている。
 
 
<「cinemablend.com」   4月8日>