「宇宙大作戦／スタートレック」でU.S.S.エンタープライズ号船長、ジェームズ・T・カークを演じた俳優のウィリアム・シャトナーが、宇宙旅行に挑戦することが分かった。宇宙ベンチャー企業、ブルーオリジン社の発表。

 

フィクションが現実になる時がきた。「宇宙にはずっと縁がありました」ブルーオリジン社が、10月4日に発表した声明文でのウィリアムの言葉だ。「まさか私自身が宇宙に旅立てるチャンスをいただけるとは。奇跡ではありませんか」

 

声明文から興奮が伝わる。無理もない。ブルーオリジン社は、有人宇宙旅行の実現を目指し、Amazon.comの前CEOジェフ・ベゾス氏が設立。今年7月には、ベゾス氏自身が初の有人飛行に搭乗、短時間ながらも宇宙旅行を成功させた。

 

ウィリアムの宇宙に対する貢献は計り知れない。人類が初めて宇宙飛行したのが、1961年。5年後の1966年に米NBCでスタートした「宇宙大作戦／スタートレック」は、当時の人々の宇宙へのロマンをかきたてた。その魅力的なストーリーとキャラクターは、現代に至るまで数々のスピンオフを生みだす伝説的なシリーズとなった。

 

その「宇宙大作戦／スタートレック」で、最もカリスマティックなキャラクターとして愛されているのが、ウィリアムが演じたカーク船長。ウィリアムこそ、宇宙旅行に最適の人物なのだ。ウィリアムの搭乗する宇宙船は10月12日、テキサス州のロケット発射場から飛び立つ。同宇宙船には、ブルーオリジン副社長のオードリー・パワーズの他2人も同乗するという。

 

御年90歳のウィリアムは実現すれば、宇宙に飛び出す最高齢記録を打ち立てる（これまでの記録は、ベゾス氏と共に搭乗した、宇宙飛行経験者のウォリー・ファンク氏で82歳）。宇宙旅行でどんな感想を聞かせてくれるのか、今から楽しみだ。

 

 

＜「variety.com」   10月4日＞