ニュース

海外ドラマ最新レポート Vol.429  リーヴ・シュレイバー、「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」出演を引き受けた理由とは

RayDonovan_yr7_#74(7-2)_RAY-epi702-0108-Ri.jpg
レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」主演のリーヴ・シュレイバーが、チェコで開催されたカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭に参加、同シリーズ出演秘話を明かした。7シーズン続き、2022年にはTV映画も製作された「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」。リーヴの代表作の一つになったことは間違いないが、出演を決めたのは意外にも当時の家庭の事情だったという。
 
「ナオミは僕よりビッグスターだった。僕らは子供二人を連れて世界中を飛び回っていたんだ」
 
リーヴは2005年から16年までの間、女優のナオミ・ワッツと事実婚状態にあり、二児を授かっている。当時のナオミといえば、2003年の映画『21グラム』でアカデミー賞にノミネート、女優として脂が乗り切っていた。どちらかと言えば、脇役ポジションの多かったリーヴとはカップル格差が否めず、ナオミのスケジュールに合わせ、一家は世界中を移動していたのだ。
 
「やがて子供たちが大きくなり、学校に行く年齢になった。つまりどこかに定住する必要があったのさ」 そこでナオミが希望したのがLAでの暮らし。ナオミが育ったオーストラリアに気候が似ていたことが決め手だったという。 「だから僕はそこで職探しをしたというわけだ。長続きする仕事をね」
 
俳優が長続きする仕事といえば、TVシリーズのこと。「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」のオファーは渡りに舟だったのだ。とはいえ、TVに乗り気だったわけではない。そのため映画志向だったリーヴに製作側は最大限の配慮をしたらしい。 「キャスティングや脚本、演出について僕の意見を聞いてくれた。毎日カメラの前に立つのも良いことなんだと思えた」
 
「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」に出演を決めた当初は、そうした家庭の事情、また経済的な理由があったことを隠さない。しかし、7シーズンの間演じ続けたレイ役、今では思いもひとしおだ。 「これほどたくさんの人に愛されてるなんて思いもよらなかった。お金のために始めた仕事が7年も続き、こんなに支持されているんだからね。これ以上嬉しいことがあるだろうか」
 
「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」は2022年のTV映画で一応の終わりを告げたとされているが、リーヴのやる気はまだ衰えていない。 「『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』はデヴィッド・ネヴィンズ(米の放送チャンネルShowtimeのCEO)のお気に入りだからね。彼がキャラクターやストーリーを愛している限り、どうなるか分からない。彼から電話がかかってきても意外じゃないさ」 レイは今もリーヴの体に生きている。一本の着信音がレイをいつでも目覚めさせるに違いない。
 
 
<「variety.com」  7月3日>