この番組は米国TV界で平日夜11~12時台に放送されることが多い“トークショー”の1本。これまでNBC系の「ザ・トゥナイト・ショー(原題)」(伝説的なジョニー・カーソンらが司会を担当)とその直後に放送される「レイト・ナイト・ウィズ・~(原題)」(~の部分は各時代の名司会者の名前)、CBSの「ザ・レイト・ショー(原題)」とその直後に放送される「ザ・レイト・レイト・ショー(原題)」だ。そんな「ザ・レイト・レイト~」の最新版が「レイト×2ショー~」で、2015年から継続中。
人気を支え続ける司会はジェームズ・コーデン。英国出身で、俳優(米国でトニー賞を受賞)・脚本家・歌手としてマルチに活躍。そして「レイト×2ショー~」で人気が爆発し、トニー賞とグラミー賞の授賞式で司会を務めた。とにかくコミカルで常にテンションが高く、いい意味で知的過ぎないところも個性で、“トークショー”といっても音楽の要素が多いのも売りだ(常に同じバンドがいる)。そんな愛されキャラのコーデンなので、深夜の番組でも大物の俳優・ミュージシャンが次々とゲスト出演。
スーパー!ドラマTVは昨年から今年にかけて全米放送されたうち、豪華な20本を厳選して放送。そして9月20日ほか放送分(本国では昨年11月に放送)にはあのBTSが、ドラマ「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」の俳優ニコラス・ホルトらとゲスト出演。BTSがゲストを務めるのは確か8回目のはずで、2017年に彼らを初めて起用した番組の目利きも凄いが、コーデンとBTSがすでに信頼し合っていて温まっているのが出色。
10月にはBTS+他のスーパーゲストが出演したエピソードも放送されるのでこちらもご期待を!
【アメリカTVライター 池田敏 2022/8/31】
池田敏:海外ドラマ評論家。海外ドラマのビギナーからマニアまで楽しめる初の新書「『今』こそ見るべき海外ドラマ」 (星海社新書) 発売中。