元CIAの型破りな天才大学教授とマジメ女刑事が直感“インスティンクト”を武器に難事件に挑む、サスペンスなエンターテインメント「
インスティンクト -異常犯罪捜査-」。シーズン2に入り、犯罪に対する直観力に優れた天才大学教授ディラン・ラインハートを演じるアラン・カミングと、マジメすぎるほど仕事に打ち込むNY市警のリジー・ニーダム刑事を演じるボヤナ・ノヴァコヴィッチのコンビもさらにムードが合ってきた。シーズン1の放送を終え、チマタではディランとリジーの関係が“ホームズとワトソン”に例えられることもしばしば。
「それはちょっと違うと思うのよ」 米エンタメサイトのインタビューに答えたボヤナは、そんな噂に異議を唱える。 「だってボスは私なのよ。それにリジーはワトソンってタイプじゃないわ」 おそらくディランのエキセントリックなキャラクターが、唯我独尊的なシャーロック・ホームズとの類似点を見出させるのは理解できる。だからと言って、パートナー的立場のリジーが、ワトソンと似ているわけではないという。確かに、あくまでも犯罪者を逮捕するのはリジーであり、ディランはその協力者。捜査のたずなを握るのはリジーなのだから。 「リジーはいつもディランに、自分がボスだと伝えているの。それにリジーはディランと同じくらい賢いんだとも。私と彼とは違うタイプの頭脳なのよ。だけど、彼は聞く耳を持ってないわね、だって自分が世界で一番賢いと思っているんだもの! 」 このあたりのイライラは画面からも伝わるのではないだろうか? ボアナは実際にプロデューサーに「リジーが本当に賢いことを行動で示してあげてほしい」と直訴したこともあるらしい。リジーがディランの補佐的な役割と思われてしまうことにはちょっぴり不満。
それでも自由人アランとの現場は楽しいとボヤナは語っている。 「何より私とアランは、物事の解決法が似ているの。それってとっても稀なことよ。だから脚本で意見の違いがあっても、ケンカにはならない。これはコラボレーションだと考えているから。たとえば、撮影中に私がアランを突き飛ばしたことがあったのだけど、彼は(リハーサルとは)違う位置でそのまま演技を続けた。私にごめんなさいと言わせる隙も与えなかったくらい。彼はカットされてしまうだろうと思っても演技を続けることがあるの。私はマジメだから、脚本に忠実。カットされると思ったら、ストップする」 なるほどアクシデントさえも楽しんでアドリブを続けてしまうアランと、脚本通りに演技をしたいボヤナ。全く二人はディランとリジーそのものだ。
そして、ミュージカルスターでもあるアランの影響だろうか、撮影の合間には音楽がかかり、誰彼ともなく踊り出すという。「楽しむことは、『インスティンクト -異常犯罪捜査-』の仕事の一部のようなもの。だから楽しまなきゃね! 」 個性の強さではシャーロック・ホームズの世界にも負けない「インスティンクト -異常犯罪捜査-」ワールド。ミステリー好きなホームズファンにもぜひ見て欲しい作品だ。
<「heyuguys.com」 2019年8月24日>