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S.W.A.T.」で頼りになるSWATチームのリーダー、ホンドーを演じているシェマー・ムーア。一見泣く子も黙るコワモテのシェマーだが、かつて出演していた「
クリミナル・マインド」でドッキリにかけられた思い出があると、米トーク番組で明かした。 現在主演中の「S.W.A.T.」では、タフなあごひげをはやしているシェマー。シーズン11までレギュラー出演していた「クリミナル・マインド」では、そのあごひげをスッキリ剃っていたか、きれいに形が整えられていた。ドッキリにかけられたのは、そのあごひげが原因だったという。
シェマーの「クリミナル・マインド」撮影最終日のこと。自分の出演シーンの撮影は終わったと思い込んでいたため、その前日にあごひげを剃ってしまっていたという。「前日が最終日だと思っていたから、あごひげを剃ってしまっていたんだ。前日と最終日の顔が違うわけさ。僕はリハーサルの時に、皆にその事実を伝えた」 シーンによって、あごひげが生えていたり無くなっていたりではストーリーがつながらない。 「そしたら、スタッフが『CGI(コンピュータ・グラフィック)で処理しよう』と言うんだ。スタッフの一人がトム・ハンクスの映画で同じような、ひげの処理をしたことがあるとね」 トム・ハンクスが剃り過ぎてしまったひげを、スクリーン上、CGIで元に戻したという。同じ処理をシェマーの顔にも施そうというのだ。なるほど、これだけCGIが進化しているのだから、あり得る話だろう。ただしトム・ハンクスの話が真っ赤なウソであることを除いては。
「トム・ハンクスのあごにグリーンテープを貼ったというのさ。だから、『オスカー俳優のトム・ハンクスが貼ったのだから、僕も貼らなくちゃ』と思ったんだ」 映像を編集する際に、よく使われるのがグリーンスクリーン。同じ要領で顔にグリーンテープを貼れば、その部分を加工できるというのがスタッフの説明だった。 「そして撮影のテイクを重ねるごとに、スタッフは『もう少しテープを貼ろう』と、どんどん顔にテープが増えていったんだ」 ひげを剃ってしまったという痛恨のミスがカバーされる、罪悪感と安堵感からシェマーはスタッフの言いなりだ。一方、仕掛け人のスタッフたちは悪ノリがどんどん増してゆく。 「そのうち、あご全体にグリーンテープがついて、僕は唇をほとんど動かせなくなってしまった。それでも僕は超真剣だった。ついに5回目のテイクで、(相手役の)カーステン・ヴァングスネスが笑い出したというわけさ」
カーステンの爆笑で、周りのスタッフが堰を切るように笑い出したのは想像に難くない。その時初めて、シェマーは自分がドッキリにかけられたことに気づいたという。 なんともイタズラ好きな米国人らしいエピソードだ。それもシェマーとカーステンという仲良しの二人のシーンだから出来たこと。何よりドッキリを笑い飛ばすシェマーの人柄も素晴らしい。「クリミナル・マインド」はリバイバル版「Criminal Minds: Evolution(原題)」が現在製作中。多くのファンがシェマーのゲスト出演を願っている。
<「screenrant.com」 9月6日>