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NCIS ネイビー犯罪捜査班」のマーク・ハーモンが米誌のインタビューに答え、俳優を目指すきっかけを明かしている。学生時代は、大学アメリカンフットボールの花形スターだったマーク。プロのアスリートを目指すかと思いきや…。 「大工になりたかったんだ。実際に大工の道を目指していた。だけど雇ってもらえなくてね。朝早く起きて仕事を始めることが楽しかった。現場へ車で向かうのも好きだったなあ」
大工への道を断念したマークが選んだ仕事は、広告マン。「広告会社で働いていた。4年間続いたかな。そこで僕は、ステップアップして靴メーカーで働くことになった。肩書は全国を巡る営業マンさ」 人を引き付ける魅力が要求される俳優は、営業の能力に長けた人が少なくない。ハンサムでカリスマ性のあるマークなら言わずもがなである。そんなマーク、仕事が上手くいかなかったわけではない。それでも何か物足りない毎日を過ごしていた時のこと、人生を大きく変える出会いがあった。
「靴の営業マンとして働いていた頃、僕はボストン出張帰りの空港で、ある33歳の営業マンと隣り合わせになった。彼は65歳まで働いて年金をもらうんだと話していた。2杯目のマティーニを飲みながら、僕らは飛行機が出る時間まで話をした。彼は自分の仕事を嫌っているにも関わらず、(年金をもらう年齢に達する)あと32年、その仕事を続けると言うんだ」 仕事が嫌で仕方ないけれど、家族を養うため、安定した老後のため、我慢する。そんな人は決して少なくないはず。いや、働く人の大半にあてはまるのかもしれない。
しかし、マークはそんな人生は御免だと思った。 「僕は家に帰り、そのまま車をぶっ飛ばして会社に向かった。そして上司に辞表を出したのさ」 マークが「NCIS ネイビー犯罪捜査班」と出会うのは、それから30年近く後のこと。当たり役と出会うのに時間がかかったが、マークの選択は間違ってはいなかった。
その営業マンの愚痴はマークの人生を変えただけでなく、TV史上に残る大ヒットシリーズ「NCIS ネイビー犯罪捜査班」をも生み出したのだ。
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