2019年、米ナンバーワンシットコムの地位を維持したまま放送を終えた「
ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」から、また一つ、新しいスピンオフの企画が進行しているという。米ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの記者会見にて明らかにされたもので、誕生すれば同社による新配信サービスMAXの目玉シリーズの一つになりそうだ。
「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」のクリエーター、チャック・ロリーが手がけるスピンオフは、まだ企画の初期段階にあり、詳細は明らかにされず。ファンにとって気になるのは誰が出演するかだが、米エンタメ紙によれば、「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」のオリジナルキャストはゲスト出演にとどまり、ほとんどのキャラクターは新しくキャスティングされそうだという。
「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」から生まれたスピンオフの第一号は、現在、米でシーズン6を放送中の「ヤング・シェルドン」。「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」で主役だったシェルドンの少年期を描いている。スピンオフにはさまざまなパターンがあり、「NCIS」や「CSI」シリーズのように設定はオリジナルを踏襲しながら場所を変えるパターン、「ベター・コール・ソウル」のようにオリジナルから特定のキャラクターを抜擢して展開するパターンなどがある。
かつて、チャック・ロリーは「キャラクター全員が揃わずにシリーズを続けるという考えは受け入れられませんでした。各々が揃っていたからこそ私たちは成功したのです」と語っていた。 「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」が終了したのは、シェルドンを演じていたジム・パーソンズが、新シーズンへの契約更新を見送ったためと言われる。ロリーが主役抜きでシリーズ継続はできないと考えたように、オリジナルのキャラクターから誰かを主役にして新スピンオフを作ることは、同じ理由であり得ないと思っているのだろう。
「一部だけを抜き取って、そこから再びストーリーを作り出すなんて、僕には正しいことに思えないんです。他のシットコムでも、一人のキャラクターを抜き出して(スピンオフを)続けようとして失敗した例を見たことがあります」 ロリー自身はそれほどスピンオフに熱心なクリエーターではないようだ。かつてスピンオフについて、やや否定的なコメントを残している。「本音を言えば、スピンオフに着手する理由は経済的なものです。本来は、それが理由で作品を作るべきではありません。作品を作るとしたら、自分が本当に好きで、どうしてもやりたいと思うものでないと。お金はその情熱に付いてくるものです。もしお金が先に立つなら、TVネットワークの重役を目指した方がいいですね」
言い換えれば、「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」のスピンオフについて、ロリーはお金より情熱を持って取り組むということ。 その情熱を画面を通して届けることができるなら、「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」の根強いファンも喜んで受け入れてくれるに違いない。
<「hollywoodreporter.com」 4月12日>