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海外ドラマ最新レポート Vol.531  「ベター・コール・ソウル」「ブレイキング・バッド」のマーク・マーゴリスが死去 共演者がお悔やみの言葉

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「ブレイキング・バッド」「ベター・コール・ソウル」で、麻薬組織の大物ヘクター・“ティオ”・サラマンカを怪演したマーク・マーゴリスが、米時間の3日、死去した。83歳。
マークの息子、モーガン・マーゴリスさんによれば、最期はNYの病院で最愛の妻ジャクリーンさんに見守られながら亡くなったという。側近の一人でマネージャーのロバート・コルカーさんは「彼は唯一無二の人でした。私にとって彼は宝物のようなクライアントであり、生涯の友人でもありました。彼と出会えて本当にラッキーでした」と悼んだ。
 
東部フィラデルフィア出身。マークは名門アクターズ・スタジオで演劇を学び、ブロードウェイでシェイクスピア劇を始め、さまざまな舞台を踏んだ。巡回劇団を設立し、各地で舞台に立った根っからの演劇人であった。映画では『π』や『レクイエム・フォー・ドリーム』など多数出演。脇役ながら常に印象を残す演技だった。晩年は「ブレイキング・バッド」「ベター・コール・ソウル」のヘクター・“ティオ”・サラマンカという当たり役を得て、2012年にはエミー賞ゲスト男優賞にノミネート。受賞はならなかったが、主要賞へのノミネートは長年のキャリアの中でも、ハイライトの一つとなったはずだ。
「ブレイキング・バッド」で共演したブライアン・クランストンは「友人の死を知り、悲しんでいます」と、インスタグラムに追悼のコメントを寄せた。
さらに「マーク・マーゴリスは本当に優れた俳優であり、愛すべき人間でした。普段は明るく楽しい人でしたが、撮影中は威圧的で怖かった。彼に会えないと思うともう寂しい気持ちになります。マークありがとう、今は安らかにお休みください」と思い出と感謝の言葉を伝えた。
 
そして、「ベター・コール・ソウル」で共演のボブ・オデンカークはX(旧ツイッター)で「スクリーンではパワフルな存在感でした。マークはいつも撮影地に向かうバンの中で僕を笑わせてくれました。撮影の時、彼の半分でも元気があればいいなと、そのスタミナを羨んだものです」と投稿。歳を重ね、ますますエネルギッシュだったマークに最敬礼のコメントを送った。
また、「ベター・コール・ソウル」で共演シーンの多かったナチョ役のマイケル・マンドは「(現場で)『君のキャラクターを好きになれそうもないと思っていたけれど、好きになってしまった』と言ってもらえた。彼はレジェンド。僕は涙が止まらない」とインスタグラムにコメント。俳優として大きな影響を受けたベテランの死を、涙で悼んだ。
 
 
<「deadline.com」 8月4日>