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プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」「ウォーキング・デッド」の英俳優トム・ペインの日課は、筋力トレーニング。筋トレのトレーナーで、友人でもあるトム・フィッツジェラルドさんが、トムと二人三脚のトレーニングについて米誌に明かしている。
トムが筋トレを始めたのは、「ウォーキング・デッド」でジーザス役を演じることが決まってから。最初の目的はあくまでも体型向上と筋肉をつけるためだったが、ジーザス役として何を求められているかが分かるにつれ、フィッツジェラルドさんが組み立てるトレーニングメニューも変化した。
「ジーザスは武術の使い手でした。ですからジーザスは手強そうなルックスでなければなりません。けれど、彼は筋肉隆々であるべきではないと思いました」(フィッツジェラルドさん)。ゾンビがはびこるアポカリプスの時、誇張された筋肉は不要、自然な見た目の引き締まった体型づくりを目指したのだ。
そして、「ウォーキング・デッド」の後、トムは「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」主演の座を勝ち取った。武術の使い手(ジーザス)から犯罪プロファイラー(マルコム・ブライト)へ。役として要求されるルックスは異なるはずだ。
「『プロディガル・サン 殺人鬼の系譜』でのマルコム・ブライトの生い立ちや生活のスタイルは(ジーザスとは)全く違いました。けれど、マルコム本来の凶暴なタフさを維持するにはトレーニングが必要でした」とフィッツジェラルドさん。筋トレの内容は変化したものの、体を動かす習慣が途切れることはなかったのだ。
また、筋トレには体型を維持する以上のプラスの作用があるという。ジョギングなど運動をした時に脳から分泌されるエンドルフィンは、別名幸せホルモンとも呼ばれ、気分の高揚や多幸感をもたらす。俳優という不安定な仕事をする上で、毎日筋トレのスケジュールを守ることは精神面での安定にもつながるのだ。
トムは、2020年にモデルでシンガー・ソングライターのジェニファー・アッカーマンと結婚。2023年1月には一児が誕生した。トムのインスタグラムを覗いて見れば、今ではダンベルよりも赤ちゃんを抱っこしている姿の方が似合うと思うだろう。
役だけではない、人生のスタイルが変われば、筋トレも変わる。フィッツジェラルドさんはトムのために、また新しいトレーニング・メニューを組み立てているに違いない。
<「hollywoodreporter.com」 2020年5月23日>