米時間の9月25日、「
NCIS ネイビー犯罪捜査班」のデヴィッド・マッカラムが老衰のため逝去した。同19日に90歳の誕生日を迎えたばかりだった。
海外ドラマファンから「NCIS ネイビー犯罪捜査班」の検死官主任ダッキーとして愛されてきたデヴィッド。俳優としてのキャリアは長く、銀幕時代の大スター、スティーブ・マックイーン主演の映画『大脱走』(1963)に出演、その後日本でも人気のあったTVシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」(1964〜1968)では準主役を演じ、スターに成長した。
実に70歳からのレギュラー出演となった「NCIS ネイビー犯罪捜査班」では、シーズン1からの唯一のオリジナルキャスト。英スコットランド出身のデヴィッドらしいウィットの利いたジョークで場を和ませるお茶の間の愛されキャラクターだった。
その突然の死に「NCIS ネイビー犯罪捜査班」共演者から次々と追悼の声が寄せられている。
長い付き合いだった主演のマーク・ハーモンは「(デヴィッドは)素晴らしく充実した長寿の人生でした。彼との最初の出会いで、僕は畏敬の念さえ抱き、これから対等の立場で共演させてもらえることを光栄に感じていました」と昔を振り返る。デヴィッドの偉大すぎるキャリアが、当時のマークには眩しかったのだ。
13シーズンの間、共演していたマイケル・ウェザリーは「デヴィッド・マッカラムは、プライベート、仕事を問わず全ての瞬間を全力で生きていた。さあ、皆、グラスを掲げよう。愉快で最高で本物の男を送り出そうじゃないか」と、その充足した人生を称えた。
マイケルと入れ替わりでシーズン14から出演中のウィルマー・バルデラマも、6シーズン共演した大ベテランに最敬礼で送り出す。「デヴィッド、あなたと共演できるなんて、こんな最高の栄誉があったでしょうか。あなたの優れたプロ意識と能力のおかげで、僕らはやすやすと思い描く世界へと入っていけました。このことは一生忘れません。友よ、寂しくなります!」
「NCIS ネイビー犯罪捜査班」からは他にもポーリー・ペレットやローレン・ホリー、ブライアン・ディーツェンなどがSNSを通し追悼のコメントを発表している。
ハリウッドのストライキが継続中でなければ、「NCIS ネイビー犯罪捜査班」シーズン21が撮影中だったかもしれない。長寿を全うする直前まで俳優として生きてきたデヴィッド。俳優冥利につきる死に、共演者仲間の敬意はさらに深まったようだ。
<deadline.com」 9月25日>