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ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」は、天才だがギークすぎる若者たちのぎこちない日々とうまくいかない恋愛模様を描いて大ヒットしたシットコムシリーズ。全12シーズンの間には、ある主要キャスト二人の真剣交際が生まれていた。
ご存知の方も多いだろう、主役のレナードを演じていたジョニー・ガレッキと、ペニー役のケイリー・クオコは、「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」放送中の一時期、交際関係にあった。「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」出演が縁で付き合い始め、やがて別れも経験した二人が、米メディアの取材に答え、交際秘話を明かしている。
「出会ってすぐの頃から、ジョニーが好きになってしまったの」と、当時の正直な気持ちを回想するのはケイリー。ジョニーの自信満々に振る舞う態度に惹かれたという。ケイリーは気がついていなかったが、ジョニーも実は彼女のことが気になっていたのだとか。
二人のその気持ちが通じ合えたのは、あるシーンがきっかけ。それはシーズン1の第14話「オタク卒業の法則」でのこと。エレベーターのシーンで、お互いはお互いを強く意識した。
「あのシーンで私たちはちょっぴり恋に落ちた気がしたわ」とケイリー。ジョニーも「僕らの恋愛にとってターニングポイントになったよね。あの時、彼女と僕はお互い何かを感じあってると分かった。そしてその気持ちに蓋をするよりも、すんなり受け入れる方が仕事の邪魔にならないと考えたんだ」と認めている。
まもなく付き合い始めた二人だが、交際は完全シークレット。なぜならあくまでも二人はレナードとペニーで居続けたかったから。ペニーに恋するレナードが、「ホントは付き合ってますけどね笑」じゃ、ある意味、番組ファンへの背徳行為と考えたのだ。
キャストにも内緒のロマンスだったが、隠すのは簡単ではなかった。
「(シーンの)リハーサルをするという理由でお互いの楽屋を行き来すればいいじゃないかと思うでしょうけど、私には無理だったの」とケイリー。というのも、ケイリーのリハーサル嫌いは他のキャストにも知れ渡っており、ジョニーとのシーンだけ別だとは言い難い。いくらなんでもしらじらしい。
なんとか秘密の関係を続けていたが、ちょっとした油断のせいで、最も知られたくない人に見つかってしまった。「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」クリエーターのチャック・ロリーだ。
「駐車場で僕らは車の陰に隠れて会っていた。そこをチャックに見つかってしまったのさ。僕らはまるで親の目を盗むように隠れてみたけど、無駄だった。チャックは紳士的だったよ、何も言わなかったからね」
やがて二人はキャストへの告白を決意する。
「それからどのくらい後だったか覚えていないけれど、私はジョニーに言ったのよ、『キャストに伝えましょうよ、じゃないと嘘をついてるみたいな気がしてきた』ってね」(ケイリー)
最初は、もちろん主演のジム・パーソンズから。
「私たち、じゃあ『ジムに電話をしましょう』となったの。そこで電話をして、ジョニーが『僕はケイリーのことが好きなんだ』ってジムに伝えたの。そしたらジムは『ええ? ケイリーは気づいてるの?』って(笑)。もう我慢しきれなくなって、私はここにいるわよ、って声に出しちゃったわ」(ケイリー)
身近な共演者が全く気が付かないほど、二人が役者だったのか、それともジムが役者だったのか?
おそらくはキャストやスタッフ皆から祝福されたであろう二人のロマンスは、二年を待たずして終わりを告げた。ケイリーがファンに過去となったそのロマンスを明かしたのは、それから一年経った頃だ。
二人は友達に戻ることを決めた。ジョニーはケイリーの結婚式に出席したこともある。もちろん、祝う側として。
「僕らはずっと親友でいるよ。ケイリーはただの元カノじゃない、僕の人生の一部なんだ」
病めるときも健やかなるときも。二人の友情はこれからも続いてゆくに違いない。
<「thethings.com」 2022年10月5日>