TVシリーズ「アリー・myラブ」で強烈なインパクトを残すアジア系弁護士を演じ、一躍ブレイク。映画『チャーリーズ・エンジェル』シリーズでは、キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモアと並ぶ主演の快挙を成し遂げ、クエンティン・タランティーノ監督の『キル・ビル』にも出演した。
TV出身のアジア系俳優としては最高峰のキャリアを誇るといっても過言ではないルーシーだが、米誌の取材で贅沢すぎる愚痴をこぼしている。
「もう少し早く出会っていれば、私のキャリアは劇的に変わっていたと思うのよ」
早く出会っていたかったもの、それはスーパーヒーロー作品、マーベルやDCなどの大作フランチャイズだ。
2023年公開のDCフランチャイズ映画『シャザム!〜神々の怒り〜』に出演したルーシー、豊富なキャリアの中でも、大作フランチャイズは、これが初めてなのだという。
「(もし早く大作フランチャイズに出演できていたら)今とは違う人生を歩んでいたでしょうね。俳優としての人生はもっと楽だったと思う。もっといろいろな役をオファーされたでしょうし」
一度マーベルなどフランチャイズ作品にキャストされれば、同じユニバースの作品に出演できる可能性は高くなる。大ヒットが期待されるだけに知名度のアップは言うまでもない。スター街道まっしぐらだ。
大作フランチャイズとの出会いは確かに遅かったものの、大ヒットシリーズ『チャーリーズ・エンジェル』にキャスティングされたことは、ルーシーの誇りだ。なにより役名がアレックス・マンディなのだから。
「アリー・myラブ」では、リン・ウー役。それ以前に演じていた役もほとんどがアジア姓だった。ハリウッド俳優として熾烈な役取り合戦を生き抜いてきたルーシーにとって、それまでアジア系俳優がアジア系の役しか取れないことが悔しかった。
ルーシーは映画『シカゴ』ではキティー・バクスター、そして初の共主演「エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY」ではジョーン・ワトソンを演じている。これらの役は、ルーシーがアジア系である必要は全くない。その役を演じるのに最もふさわしいとみなされたからキャスティングされたのだ。
ルーシーが、ハリウッドにて大きな一歩を歴史に刻んだ俳優の一人であることに間違いはない。それはどんな大作フランチャイズにも匹敵する一歩でもある。
<「variety.com」3月16日>