「オール・ライズ 判事ローラ・カーマイケル」のリンゼイ・メンデスは、大ヒットミュージカル「ウィキッド」で頭角を現し、名作ミュージカルの「回転木馬」ではトニー賞を受賞した実力派スター。

 

最近では、ブロードウェイ・ミュージカル「メリリー・ウィー・ロール・アロング」に出演したばかり。同作は1981年の初演後、幾度となくリバイバルされている人気作で、リンゼイはジョナサン・グロフ、ダニエル・ラドクリフと共演、2022年のオフブロードウェイ、2023年暮れからのブロードウェイ公演を好評のまま終えた。

大舞台に張り切ったリンゼイだが、実は、お腹に2人目を宿した中での熱演だった。

 

出産経験ありのミュージカルのベテランとはいえ、43歳には大変な日々。

「まあね、でも私は挑戦が好きなのよ」と、公演中、米誌の取材に答えたリンゼイ。出産を9月に控え、体は楽ではないものの良いこともあったという。

「妊娠中は、お鍋にお湯が沸くのをじっと眺めてるみたいに、時間の経つのが遅いの。だから忙しくできるのは助かるわ。時間の経つのが早いもの」

とはいえ、ミュージカルだ。朗読劇ではない。しかも、リンゼイの役は飲んだくれの作家、床に倒れるシーンもあったのだとか。日に日に立ち上がるのに時間がかかったと苦笑いだ。

 

周囲の協力には感謝しきり。

「プロデューサーたちはとても気遣ってくれたわ。衣装も少しずつ手直しをしてくれて有難かった」

そして共演のジョナサン・グロフとダニエル・ラドクリフ。オフブロードウェイから2年の付き合いになった。

「私たちは友達になる運命だったんじゃないかしら。お互いを大切に思い合ってるから、舞台はとてもやり易かった」

 

リンゼイの一人目の娘にも、2人は家族のように接してくれるという。舞台は無事に終了したが、培った絆は永遠。またいつかどこかで共演する時がくるかもしれない。

 

 

＜「people.com」　5月11日＞