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ベター・コール・ソウル」のボブ・オデンカークが、米ポッドキャスト番組に出演、かつて受けたオーディションについて明かしている。
ボブ・オデンカークといえば、「ベター・コール・ソウル」「ブレイキング・バッド」のソウル・グッドマン(ジミー・マッギル)が当たり役。しかし、この役以前に、もしオーディションに受かっていれば、人気者になっていたであろう大役があったという。
「ジ・オフィス」のメイン・キャラクター、マイケル・スコット役だ。
英オリジナル「ジ・オフィス」では、リッキー・ジャーヴェイスが演じ、米版ではコメディアンのスティーヴ・カレルを一気にスターダムに押し上げた、超人気キャラクター。
英オリジナル版が大ヒットし、米版が製作されるに当たり、何人かの候補が上がった。オーディションまでは、ボブが最有力候補だったとか。
ボブは、「サタデー・ナイト・ライブ」の作家として、アダム・サンドラーやクリス・ロック、そうそうたるコメディアンの笑いを生み出した。その後パフォーマーに転身し、主演のコメディショーも話題となった。
笑いの実績は十分、しかもサラリーマン然とした風体もマイケル・スコット役にうってつけ。周囲の期待も高かったろう。
しかし、実際、オーディションに臨んでみて、何かが違うと感じた。
「おかしなことを言うようだけど、コメディアンにしては、僕は真面目な人間なんだ。そこが僕より、スティーヴ・カレルが良かったところだよ。だから彼が役を取った」
スティーヴが不真面目な人間だと言っているわけではない。ただ、オフィス・マネージャーでありながら、どこか無責任な男マイケル・スコットが、ひょうひょうとしたスティーヴにカチリとはまった。ボブはまた、「スティーヴは心から楽しそうに演じるのが上手」と認めている。
「僕は役に真面目な部分を持ち込んでしまうのだと思う。だから、その真面目さが合う役を
演じるしかないんだ」
その真面目さが生きたのがソウル・グッドマン(ジミー・マッギル)役というわけなのだ。
実はボブ、「ブレイキング・バッド」出演の後、「ジ・オフィス」に一話のみゲスト出演している。そこでは、スティーヴ演じるマイケル・スコットに、性格がそっくりな男マークを演じ、芸達者ぶりを印象付けた。
ボブは、そのチャレンジについて「僕が(マイケル・スコット役に)選ばれていたら、どうなっていたか皆に見てほしかった」と打ち明ける。もしかして(オレだって、出来たんだ!)とのプライドもあったのかもしれない。
それでも、「ジ・オフィス」は最適のキャスティングをしたのだろう。そうでなければ、「ベター・コール・ソウル」「ブレイキング・バッド」にボブが出演することはなかったのだから。
<「ew.com」 7月14日>