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海外ドラマ最新レポート Vol.645  「ベター・コール・ソウル」のジョナサン・バンクス、アーロン・ポールの頭を叩いて役ゲット

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ベター・コール・ソウル」の主演といえば、ソウル役を演じるボブ・オデンカークだが、影の主役とも言えるのが、マイク・エルマントラウト役のジョナサン・バンクスではないだろうか。
強さ、痛み、悲しさ、さまざまな感情がつまった難役を演じるジョナサンが、米エンタメサイトのインタビューにて、オーディション時の秘話を明かしている。
 
初登場したのは、「ブレイキング・バッド」シーズン2。のちにジョナサンがレギュラー出演している「ベター・コール・ソウル」はその前日譚にあたるスピンオフだ。
「ブレイキング・バッド」シーズン2のフィナーレ、第13話「アルバカーキ」で、アーロン・ポール演じる、ジェシーの身の上にある大きなトラブルが発生。その対処をしたのがマイクだったのだ。
「僕が『ブレイキング・バッド』シーズン2の最終話に呼ばれたのにはワケがあったんだ。(本来出演するはずの)ボブ・オデンカークが、そのエピソードの撮影日に他の仕事を入れていた。ジェシーのトラブルを対処するのは、ボブが演じるソウルのはずだったんだよ」
そこで代打として生み出されたのが、マイクなるキャラクター。
「(製作総指揮の)ヴィンス・ギリガンとトーマス・シュノーズは、ある番組で僕の演じていたキャラクターが好きだったらしい。マイクを生み出した時、僕のことを思い出したというんだ」
 
ジョナサンはオーディション当時、番組のことはよく知らず、一話だけのゲスト出演のつもりだったという。オーディションには、そのシーンの相手役となるアーロンも参加していた。ゲスト出演のつもりとはいえ、大切な仕事だ。ジョナサンも熱くなる。
「シーンの途中で、僕は手を伸ばし、アーロンの頭を叩いてしまった。台本にはなかったことだけどね。アーロンは今だにそれを恨みに思ってるみたいだ」
アーロンは気に入らなかったかもしれないが、ヴィンスはじめプロデューサーらに深い印象を残し、ジョナサンがマイク役に選ばれた。
その後、「ブレイキング・バッド」主演のブライアン・クランストンもジョナサンの演技を気に入り、度重なる出演を後押し。ジョナサンのハマりっぷりはすさまじく、エミー賞助演男優賞には同役で5度もノミネートを受けている。
 
「マイクが素晴らしいキャラクターなのは、脚本のおかげ」と謙遜するジョナサン。ジョナサンが魂を吹き込んだマイクは、まぎれもなく「ブレイキング・バッド」「ベター・コール・ソウル」の名物キャラクターの一人に成長した。
 
 
<「decider.com」 2020年4月21日>