THE BRIDGE/ブリッジシーズン3

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イントロダクション

この猟奇事件は、彼女を追い込む。
デンマーク・アカデミー賞主要3部門受賞!デンマークとスウェーデン共同制作の極上北欧ミステリー第3章、独占日本初放送!

作品解説

デンマークとスウェーデン、人気北欧ミステリーのスタッフがタッグを組んだ極上ミステリー、第3章。
世界的ヒットとなったデンマーク「THE KILLING/キリング」のスタッフが、スウェーデン「刑事ヴァランダー」シリーズの脚本家と共同制作した「THE BRIDGE/ブリッジ」。スウェーデンとデンマークの両国で発生する連続殺人事件に、二国の警察が合同捜査にあたる。セリフもスウェーデン語とデンマーク語が半分ずつ使われており、本国ではそれぞれに字幕をつけて放送されている。隣接するこの二国は言葉も異なれば、性格も異なる。デンマークはおおらかに物事をとらえる一方、スウェーデンはどちらかというと生真面目だ。合同捜査を率いるスウェーデンの女性捜査官サーガ・ノレーンとコペンハーゲン署の刑事マーティン・ローデ(シーズン1・シーズン2)も、はじめはお互いにいらだちを感じるものの、徐々に名コンビぶりを発揮していく。興味深いキャラクターと確かな演技力(主人公二人を演じたキム・ボツニアとソフィア・ヘリーンがそれぞれデンマーク・アカデミー賞で主演俳優賞を受賞)、映画『セブン』を彷彿とさせる先が読めない猟奇殺人が展開し、「THE KILLING/キリング」同様、視聴者は夢中となりヨーロッパを中心に大ヒットを記録、イギリス、アメリカではそれぞれリメイク版も制作され成功を収めている。

イギリスでは、空前の大ヒットとなった「THE KILLING/キリング」に続き、2012年にシーズン1、続くシーズン2は2014年、そしてシーズン3は2015年11月に放送され、大成功をおさめている。BBC Fourでの「THE BRIDGE/ブリッジ シーズン3」第1話初回放送は、「THE KILLING/キリング」「コペンハーゲン」を大きく上回る180万人を超え、BBC Four で放映された北欧シリーズの中では最多視聴者数を獲得している。
前回のシーズン2は、罪を犯したマーティンをサーガ自身が通報し、マーティンが逮捕されてしまうところで終わった。シーズン3はその13ヵ月後からスタートする。デンマーク人がスウェーデンで殺害され、再び二国合同捜査が始まるのだが、コペンハーゲン署の刑事たちは、同僚のマーティンを通報したサーガに対して冷淡な態度だ。二国にまたがる連続殺人事件は、やがてサーガの身近な人物も巻き込まれることとなり、彼女は初めて「事件」に影響を受け始める。さらに、過去を断ち切ったはずの彼女の前に、その過去を知る人物が現れ、サーガ・ノレーンはこれまでにないほどの動揺を見せる。クリエイターのハンス・ローセンフェルトは「このシーズン3がおそらくシリーズ最後になるだろう」と発言しており、社会問題を意識した猟奇事件の捜査が描かれると同時に、サーガ・ノレーンの過去、そして彼女の内なる葛藤も丁寧に描いていく。テレビドラマ史上、類を見ない、最も興味深い刑事サーガ・ノレーン。追い詰められた彼女はどうするのか? 極上北欧ミステリー、最新シーズンを独占日本初放送!

注)初回放送当時の情報となります

シーズン3 見どころ

そして明かされるサーガ・ノレーンの過去。追い込まれる彼女は……!?

本作の魅力の一つは、予測不能な事件の展開に加え、これまで奇妙な友情で結ばれたデンマーク人刑事マーティンとスウェーデン人刑事サーガ、二人の関係だった。
一貫した意志を貫き、皆がやりたくても我慢してしまうことをそのまま行動に移す。周囲に臆することなく思ったことをそのまま口に出す。どうしても一見冷淡にみえてしまうサーガ・ノレーンは人情派のマーティン・ローデと出会い、少しずつ社会性を学んできた。そんな彼女の“成長”する姿もこのドラマの魅力の一つだったのだ。心を開いたり感情をあらわにすることのないサーガが、マーティン・ローデのためにはつけない嘘をつこうとしたりと、同僚と無理して世間話をしようとしたり、マーティンの影響で彼女は少しずつ変化してきた。しかし、マーティンは息子を殺した犯人を殺害、その事実を知ってしまったサーガは、警察官としての責務を果たすことを優先し、マーティンの罪を告発、結果マーティンは逮捕されてしまった。
シーズン3は、マーティンの逮捕から13ヵ月後、サーガ・ノレーンが再びデンマーク人刑事と合同捜査を行うところから始まる。サーガはもちろん、それまでと変わらない様子で淡々と職務をこなし、自分の能力を最大限に発揮できる、“捜査官”という仕事に打ち込んでいる。新しいパートナーとなるデンマーク人刑事ともスムーズに捜査できるよう、慣れない世間話をしたりと、彼女なりの努力はしている。捜査チームの上司であるハンスは、そんな彼女をまるで父親のように見守ってくれているのだが、それがいつまで続くかはわからない。そんな矢先、ハンスの代わりに新しい上司が登場し、状況は一転する。事件は、思いも寄らぬ展開を向かえ、ハンス不在で捜査にあたるサーガは、上司からのプレッシャーもあり、精神的にも追い詰められていく。さらに、タイミングが悪い事に、サーガは封印してきた過去との対峙も余儀なくされる。以前、マーティンが妹の死に関する事件ファイルを取り寄せたときも激怒した彼女。彼女の過去に一体何があったのか?
何も失うものはないと思っていた彼女が、再び何かを失うとき、彼女は一体どうなってしまうのか。
事件、そして過去に徹底的に追い込まれる彼女が、最後に見出す道とは?最終章にふさわしいエンディングまで、ぜひ見届けていただきたい。

キリング・ファンは必見! おなじみのデンマーク俳優が続々登場!

「THE KILLING/キリング」をはじめ、北欧作品ファンにはおなじみの俳優が本作「THE BRIDGE/ブリッジ」には多数登場する。
「THE KILLING/キリング シーズン2」で国会議員トマス・ブク役で出演していたニコラス・ブロが、事件に深く関わることになるフレディ役で出演。「THE KILLING/キリング シーズン3」でカンパ首相を演じていたオーラフ・ヨハネセンが、犯行現場の会社のオーナー役で出演。ほかに、「THE KILLING ~闇に眠る美少女」のジョエル・キナマンの異母姉で、『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』で知られるメリンダ・キナマンは第3話より会社役員アナ役で、映画『誰がため』、『天使と悪魔』などで活躍するデンマーク人俳優トゥーレ・リントハートも出演。

「ミレニアム」「THE KILLING/キリング」・・・北欧はヒット作の宝庫! 北欧作品の魅力

世界中でベストセラーとなったスティーグ・ラーソンの『ミレニアム』三部作をきっかけに、いま熱い注目を浴びている北欧ミステリー。映画版の躍進も目覚ましい。スウェーデン版「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」はダニエル・クレイグ主演、デビッド・フィンチャー監督のリメイク版が製作され、ノルウェーのジョー・ネスボ作ベストセラーを映画化した『ヘッドハンター』はマーク・ウォールバーグ主演でリメイク予定だ。ほかにクロエ・モレッツ主演のヴァンパイア・ミステリー『モールス』(「ぼくのエリ 200歳の少女」より)、ナタリー・ポートマン、ジェイク・ギレンホール、トビー・マグワイア主演『マイ・ブラザー』(スザンネ・ビア監督「ある愛の風景」より)など、北欧作品の英語版リメイクは実に多い。
英国アカデミー賞(BAFTA)受賞「THE KILLING/キリング」の世界的大ヒットで、北欧TVシリーズの英語圏への進出は一気に加速。「THE KILLING ~闇に眠る美少女」(AMC)としてリメイクされたほか、本作「THE BRIDGE/ブリッジ」はダイアン・クルーガー主演(FX)、デンマークの犯罪捜査シリーズ「ゾウズ・フー・キル」はクロエ・セヴィニー主演(A&E)、デンマークの傑作ポリティカルドラマ「コペンハーゲン」もリメイクが進められている。

北欧ミステリーに引き込まれる理由はいくつもある。奥深く魅力的なキャラクター。社会問題やダークなテーマを見事に取り入れながら、じわじわと胸にせまるストーリー。焦ることなくじっくりと進むペース。二転三転では収まらない複雑なプロット。物語るような目。独特の空気感……。北欧ミステリーは見る者を飽きさせるどころか、1話たりとも見逃せない、見逃したくなくなるように構成されており、本作「THE BRIDGE/ブリッジ」も例にもれない。中でも、欧米の刑事シリーズに比べて異なるのは、キャラクター描写だ。主要キャラクターはもちろん、彼らを取り囲む人物たちの背景を丁寧に描くことで、物語により深みを与えている。女性の社会進出が進んでいる北欧だからこそ描ける力強い女性キャラクターも魅力のひとつだ。
加えて、作家や脚本家、クリエーターたちが書き上げる秀逸な脚本にも大きな牽引力がある。社会に警鐘を鳴らそうと、深刻な問題を取り上げるクリエーターも多い。深刻な問題を取り上げるからには、より真摯に書くことになり、受け止める側も同じだ。事件だけではなく、その背景にある原因や動機もしっかり描かれる。現実と同じように、犯人が判明し事件が解決しても、物語はそこで終わらない。ただの殺人事件だけで終わらず、その背景にある“ドラマ”の部分に人々はより惹きつけられているのかもしれない。

イギリス、アメリカでそれぞれで作られたリメイク版も好評!

アメリカ・リメイク版「ブリッジ ~国境に潜む闇」はダイアン・クルーガーを主演に、アメリカFX局で2013年放映されている。リメイク版の脚本は「HOMELAND」のメレディス・スティームと「HAWAII 5-0」のエルウッド・リードが執筆、エピソード監督は映画『Miss Bala 銃弾』のヘラルド・ナランホが担当。舞台はアメリカとメキシコの国境(エルパソとフアレスの間の橋)に設定され、テキサス警察殺人課警部ソニア・クロスと、メキシコ警察のマルコ・ルイス(演:デミアン・ビチル)が連続殺人犯を追う。

英仏海峡トンネル(Channel Tunnel)に残された仏政治家の遺体をきっかけに、フランスのカレーの警部エリース・ワッサーマンと、イギリスのフォークストンの刑事カール・ローバックが合同捜査を開始する……。英国人俳優スティーブン・ディレンと仏女優クレメンス・ポエジーが主演するイギリス=フランスでのリメイク版「トンネル ~国境に落ちた血」は、英 Sky Atlantic と仏 Canal+ にて2013年10月に放送され好評を博し、こちらもシーズン2の制作が決定している。大筋はオリジナル版に沿ったものだが、犯人が提起する社会問題はフランスとイギリスの世相が大きく反映されたものになっていたり、主人公エリース(クレメンス・ポエジー)のキャラクターもサーガとは異なる強烈な人物像となっていたり、イギリス・フランスならではヒネりを効かせた作品として成功をおさめている。

ストーリー

スウェーデン・マルメの工事現場。昨日までは何もないはずだった場所にマネキンが置かれ、家族の食事シーンを精巧に再現されていた。テーブルにつく二人の子供と、彼らを見守る両親の仲むつまじい様子。しかし、その中の一つはマネキンではなく、人間の死体だった。

被害者はヘル・アンカーというデンマーク人女性で、ジェンダー・ニュートラルの保育園を運営するLGBT活動家だった。捜査にあたったのは、スウェーデン・マルメ県警のサーガ・ノレーン。しかし、デンマーク人を巻き込んだ事件であることから、コペンハーゲン警察から刑事ハンネ・トムセンが派遣される。ハンネは同僚であるマーティンの罪を告発したサーガを良く思っていなかった。とはいえ、二人は捜査に乗り出す。レズビアンで、活動家であった被害者には敵が多かったというのだが・・・・・・。

マーティン・ローデ逮捕から13か月。スウェーデン・マルメ県警サーガ・ノレーンは、唯一の友人であったコペンハーゲン警察マーティン・ローデが殺人を犯していたことを知り、つらい決断ではあったが、警察官としての職務を果たした。その結果、彼女は友人を失った。それでも警察官として正しい判断であったと彼女は納得している。警察官たるもの殺人犯との接点は持つのはよくないと考え、サーガはマーティンには会ってはいない。彼が刑期を終えた頃には会えるかもしれない。彼女はそう考えている。

友人はいない。恋人もいない。家族は自殺した妹のみ。両親とは20年以上連絡をとっていない。唯一の友人だったマーティンにはあと9年半は会えない。彼女は自分が得意とする事件捜査に没頭して過ごしている。そんな彼女の前に、思いもよらない人物が現れる。その人物の出現に、サーガは激しく動揺するのだった・・・・・・。

各話あらすじ

放送時間

キャスト

サーガ・ノレーン/Saga Norén (声:甲斐田裕子)

スウェーデン・マルメ県警の刑事。沈着冷静で有能な捜査官。頭脳明晰、寝る間も惜しんで働くほど仕事熱心で、事件捜査に関しては誰もが一目を置く存在。警察の規程書を熟知しており、規則に従っている限り間違いをおこさないですむので、ルールは徹底して守る。他人の感情を読み取りづらく、思ったことはすべて口にしてしまうため、人付き合いが苦手で常にひとりで行動する。唯一の友人となったマーティン・ローデを通して社会性を身につけはじめたのだが、マーティンなき今は苦労しているよう。トレードマークはレザーパンツとブーツ。愛車はポルシェ。

ソフィア・ヘリーン Sofia Helin

1972年4月25日生まれ。ストックホルムのシアターアカデミーで演劇を学び、スウェーデンの映画・テレビに多数出演。唇の上の傷は24歳のときの自転車事故でうけたもの。二児の母。

ヘンリック・セアボー/Henrik Sabroe (声:興津和幸)

サーガ・ノレーンと出会い、優秀な捜査官である彼女に迷宮入りの事件ファイルを見てくれるよう頼むのだが……。妻と二人の子供がいるが、世間には隠している事実あり。

トゥーレ・リントハート Thure Lindhardt

1974年12月24日生まれ。デンマーク コペンハーゲンで育ち、12歳で映画デビュー。代表作に、『青い棘』と、マッツ・ミケルセンと共に主演した映画『誰がため』。『天使と悪魔』、『ワイルド・スピード EURO MISSION 』など欧米映画にも多数出演しているほか、「ボルジア家3 愛と欲望の教皇一族」にはルフィオ役で出演。

リン・ビョルクマン/Linn Björkman (声:高島雅羅)

マルメ県警の警察官で、新たにサーガの上司となる。部下には単刀直入で、明確な答えと確実な結果を求める。捜査官としてのサーガの能力は認めているものの、「変わっている」サーガに対して寛容な態度はみせない。今回の事件に少なからず影響を受けているサーガを疑問視しており、職務を制限しようとするのだが……。

マリーア・クッレ Maria Kulle

1960年4月26日生まれ。スウェーデン・マルメで演劇を学び、舞台、映画、テレビで活躍。

リーセ・フリース・アナセン/Lise Friis Andersen (声:魏涼子)

何かと物議を醸すも影響力を持つデンマークのブロガー。元弁護士。伝統とこれまでの社会のあり方をを守ろうと、保守派として同性愛者に対する嫌悪感を堂々と表明する。事件の第一被害者ヘル・アンカーも同性愛者であったことから、名指しでコメントを公表し世間を騒がせる。

ソニア・リクター Sonja Richter

1974年1月4日生まれ。デンマークの映画に多数出演のベテラン女優。代表作に、スサンネ・ビア監督の『しあわせな孤独』。

フレディ・ホルスト/Freddie Holst (声:遠藤純一)

デンマークで成功している実業家。芸術品を集めており、そのコレクションはデンマークで一番といわれている。プライベートコレクションの展覧会を始めたばかり。妊娠中の妻オーセは、元ビジネス・パートナーのクラーエス・サンドバリの元妻。

ニコラス・ブロ Nicolas Bro

1972年3月16日、デンマーク コペンハーゲン生まれ。TV、映画で活躍。「THE KILLING/キリング シーズン2」では、若手国会議員トマス・ブク役で出演。主な出演作は『戦火の馬』、『恋に落ちる確率』。

クラーエス・サンドバリ/Claes Sandberg (声:高瀬右光)

元共同経営者のフレディ・ホルストに、資産と元妻オーセを奪われた経験を生かして、新たな人生をはじめようと、自己啓発本を執筆。現在は、各地を講演して回っている。思わぬ状況で事件に巻き込まれることに。

レーベン・サルマンデル Reuben Sallmander

1966年2月11日、スウェーデン ストックホルム生まれ。『ミレニアム2 火と戯れる女』などに出演。