米NBCの人気ドラマシリーズ「ブラックリスト」の第100話が、1月17日に放送された。ヒットドラマの指標となる100話到達に、主演のジェームズ・スペイダー、メーガン・ブーンがインタビューで喜びを語っている。
「100話というのは、かつて大変な意味のある数字だったんだ。当時は100話以上をめどに再放送の権利が(ケーブル局に)販売されていたからね。今は事情が変わって、もっと少ない話数でも売れるみたいだけれど。それでも達成感は感じている」
業界の慣習にも詳しいベテランであり、番組の絶対的スター、ジェームズ・スペイダーにとって、100話到達はおそらく他の出演者以上に大きな意味を持っているのだろう。
そしてジェームズは、100話という節目だけでなく、そのエピソード自体にも誇りを感じている。
「このエピソードが気に入っているんだ。とても楽しいストーリーだったからね。僕の友人アンドリュー・マッカーシー(映画『マネキン』などで共演)が監督をして、そしてもう一人の友人ネイサン・レインがゲスト出演してくれた。それが素晴らしいエピソードに仕上がっている。このシーズン(シーズン5)は、話の展開だけでなく感情面においても山あり谷あり。ときにダークで緊迫感いっぱいのエピソードもあれば、さらりと楽しいエピソードもある。シーズンは半分を迎えるところだけれども、ここまでドラマチックに話を進めることができて誇りに思う」
「ブラックリスト」を人気ドラマに成長させたのがジェームズなら、番組によって、スターに成長したのが、共演のメーガン・ブーンだ。
「一人の人間として貴重な経験をしているわ。(この5シーズンで)私はまったく違う人間になったんじゃないかと思うの」
メーガンにとって、成長というより、むしろ“まったく違う人間”になったと感じるのも無理はない。「ブラックリスト」以前には、テレンス・ハワード出演、鳴り物入りで始まった「LAW & ORDER : LA」でもレギュラーに大抜擢されたが、わずか1シーズンで打ち切り。それ以外に目立ったキャリアのなかったメーガンは、「ブラックリスト」スタート当初、名優ジェームズとの演技格差さえ噂されていた。
「(番組が始まる前)私はほとんど無名で、誰も私のことを知らなかった。それが一晩にして変わってしまったの。そして、あの頃に比べてTVドラマを取り巻く環境もずいぶん変わった。だから、この100話に至るまでいろんな意味で変動の年月だったと思うのよ」
2013年秋に番組がスタートして、4年半。その間の出来事を「他の誰も想像できない、膨大な経験量」だったと語るメーガン。100話到達への思いはいかがなものだろう?
「私個人としては、100話に至るまで、その一員でいられたことが嬉しいの。出演者、スタッフ一丸だったから達成できたと思う。皆がこのエピソードを迎えられて感激しているわ。私たちはファミリーみたいなもの、これからも発展していくわよ」
ジェームズが、エピソードのクオリティを誇らしげに語る一方、メーガンがチームとしての成功を喜んだのは、それぞれの人となりを表しているようで興味深い。
第100話は通過点に過ぎない。「ブラックリスト」がどこまで進展してゆくのか。ジェームズとメーガン、その個性は違えど、共にその先を見つめていることは間違いなさそうだ。
<「ew.com」 1月16日付け>