「クリミナル・マインド」のガルシアこと、カーステン・ヴァングスネスが米TV番組のインタビューに答え、いじめられっ子だった少女時代のことなど、率直に語っている。
カーステンが演技を始めたきっかけは、極度の恥ずかしがり屋を克服するためだったという。
「私が恥ずかしがり屋だったから、母が半ば強制的に始めさせたの。母は、私に演技をするか、作業場で働くかどちらかだと言ったのよ。私は物作りには興味がなかったから、仕方なく演技を取ったわけ」
とにかくカーステンは人前に立つのが苦手、そして外見にも自信がなかった。
「ちょっぴり変わったルックスだったの。(子どもの頃)私は酷いいじめられっ子だった。だから人前に立つなんてとんでもなかったわ」
TVを見ることを禁じられていた少女時代。「ナルニア国物語」などで知られる作家C・S・ルイスを愛し、デヴィッド・ボウイの音楽を聴いた。やがてカーステンのクリエイティブが目覚めだす。
「私は空想するのが大好きで、いつも変わった子だった。頭の中にあることをどう表現したらいいか、分からなかったの。そのうち少しずつ表現できるようになって、成績も良くなってきた。どんなに一生懸命勉強しても、いい成績を取ることは無かったけれど、表現することだけは好きだった。もっともっと巧く表現したいと、心から願うようになっていったの。その情熱だけは誰にも負けなかったわ」
表現者としてのカーステンの情熱はなかなか陽の目を見なかったけれど、2005年に「クリミナル・マインド」に出会い、一変。カーステンの“ルックス”が個性となり、ファンを引き付けたのだ。さらに、近年は脚本家として「クリミナル・マインド」の脚本にも参加している。
「もともと私は脚本を書いていたの。だけどTVの脚本は全然違うわね。(『クリミナル・マインド』では)私が脚本を半分書いて、残りは(製作総指揮の)エリカ・メッサーが書き加えて、さらに一緒に練り上げている。TVの脚本は本当に難しいと思うわ」
「クリミナル・マインド」個々のキャラクターを踏まえつつ、事件を発生・解決させる一本のエピソードを書くのは今も苦手だが、シーンごとの描写を膨らませるのは得意だとか。
「ガルシアが電話をするシーンでは、よく私が書き直しをするのよ。脚本家たちも期待してるみたい。それと、モーガン(シェマー・ムーア)が去る前には、ガルシアとのシーンを2つ任された。撮影当日に、私たちは一度だけ読み合わせをして、本番に臨んだのだけど、ちょっぴりパニックに陥っちゃったわ。読み合わせをした時、ガルシアとモーガンは恋に落ちることだってできたかもしれないのにと思ったの。誓って言うけれど、そんなこと、これまで一度も考えたこと無かったのよ!」
親友モーガンが去ってゆく寂しさのあまり、どこかに隠れていたガルシアの乙女心が一瞬だけ顔を出した。自身の気持ちを解き放つ表現力を身に着けたカーステン、いじめられっ子で恥ずかしがり屋の少女の姿はもうどこにもいない。
<「newyork.cbslocal.com」 3月7日>