「NCIS ネイビー犯罪捜査班」の個性派キャラクター、アビー・シュート役のポーリー・ペレットが、ツイッターに投稿した、ある番組に対する怒りのツイートが話題となっている。
そのある番組とは、一般参加者対抗のゲーム番組「Family Feud」だ。この「Family Feud」を元に、日本版が製作され、昭和を代表するゲーム番組の一つとなったのが、「クイズ100人に聞きました」。観覧席からの「ある、ある、ある~」の掛け声は、今や時代を超えたギャグのようになっている。
「Family Feud」のルールは簡単。家族や友人たちが5人一組となって、事前アンケートで集めた100人の回答を言い当てるだけ。そんな楽しく、ほのぼのとした番組「Family Feud」に対して、ポーリーは一体何を怒っているのか?
ポーリーが、8月13日未明に投稿したツイートとは、
「私はゲーム番組が大好きなの。それなのに、なぜ、いやらしくするのよ! 参加者には子供もいるじゃない。何考えてるの!」
ポーリーは、このツイートの中で「Family Feud」を放送する米ABCと、2010年から番組を司会する有名コメディアンのスティーブ・ハーベイを名指ししている。ディズニーを親会社に持つABCと、天才キッズのパフォーマンス番組でも司会を務めているスティーブに、怒り心頭なのだ。
この「Family Feud」告発ツイートに、一日たたないうちに約1500以上の“いいね”、さらに共感の声も多数集まっている。
「同感! 家族でゲーム番組を楽しみにしているのに、同じ理由で『Family Feud』は見なくなった」
「私の88歳の母も『Family Feud』を見なくなった、下品すぎるって。なんでもかんでも性的なひねりを加えればいいってもんじゃないのよ」
では、スティーブが司会する「Family Feud」の“100人に聞いた”質問とはどんなものだろう。
「デートの時に男性がポケットの中に入れている物を挙げてください」
「家に呼んだお客さんがベッドに座ってやって欲しくない事をあげてください」
「2人の大人が寝室でする事を挙げてください」
TVでなければセクハラになりそうな質問だが、参加者たちがテレながらも下ネタ回答するものだから、なんとも始末が悪い。さらにセレブ版の「Celebrity Family Feud」は日曜夜8時に放送されているというから驚きだ。
米での「Family Feud」の歴史は長い。オリジナル版が1976年から放送スタート。放送されるのは昼だったり、夜だったり、TVから消えてしまった時期もあった。司会者を変え、放送ネットワークさえ変わったこともあったが、それでも続いてきたのは、“Family Feud=家族でケンカ”しながら、一致団結して質問に答えていくというシンプルなフォーマットが愛されてきたから。質問も「有名な魔法使いの名前」「一ドル以下で買えるもの」など、大人から子供まで答えられるものばかりだったのだ。
ポーリーのツイートには共感の声がほとんどだが、それでも「遠慮する時代じゃなくなった。規範やモラルがあった時代が懐かしい」「まだましだよ。君が他のゲーム番組を見たら、スティーブに謝りたくなるぞ」など、時代の変化と受け止めるような声も。
残念ながら、「NCIS ネイビー犯罪捜査班」を昨シーズン、シーズン15で降板したポーリー。人気番組からは卒業したが、与える影響力は今も大きい。疑問を感じたら、口にせずにいられないのは、アビー譲りの性格か。これからもポーリーのツイッターは要注目となりそうだ。
<「thewrap.com」 8月13日>