米で5月16日に放送される、米CBSのシットコム「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」最終回のコマーシャル料が、破格の金額となっていることが分かった。
米業界紙の報道によれば、CBSは30秒のスポットに120万ドルから150万ドル(約1億3000万円から1億6000万円超)のコマーシャル料を、広告クライアントに向け提示しているという。
今シーズンの「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」通常回のコマーシャル料は、30秒あたり25万8500ドル(約2800万円)。最終回はなんと5倍以上の金額となっているのだ。
ちなみに、通常放送で最もコマーシャル料が高いと言われる、NFL中継の「Sunday Night Football」でさえ、30秒あたり72万8000ドル(約7990万円)。それと比べても、「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」最終回は極端な金額だ。
しかし、この“破格”プライスは超人気番組の最終回だけに許される“ご褒美”でもあるようだ。1998年に終了した「となりのサインフェルド」は最終回に760万人もの視聴者を集め、そのコマーシャル料は30秒あたり140万ドルから180万ドル(現在のレートで約1億5000万円から2億円弱)だったと言われる。
また、米国では現在も再放送が人気の「フレンズ」は、最終回(2004年)で150万ドルから230万ドル(約1億6000万円から2億5000万円)、ファミリーシットコムの「HEY! レイモンド」最終回(2005年)は130万ドル(約1億4000万円)のコマーシャル料をそれぞれ30秒あたりで稼いでいる。
上記は30分物のコメディ・シリーズの例だが、60分物のドラマ・シリーズでは、超人気番組の最終回といえども、30秒あたりのコマーシャル料はもう少し低く設定されてたらしい。
2010年に終了した「LOST」最終回では、30秒あたりのコマーシャル料85万ドルから90万ドル(約9300万円から9800万円)、2001~2002年期の「24 -TWENTY FOUR-」シーズン1最終回では65万ドル(約7100万円)だったとか。2017~2018年期の「ウォーキング・デッド」は、通常回で41万5000ドル(約4500万円)だから、コメディ・シリーズと異なり極端な最終回インフレは起こっていないようだ。
多くの視聴者から愛され、12シーズンを駆け抜ける「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」。最終回はその結末に加え、どれだけ視聴者数を集めるのか気になるところ。その裏では、超人気番組の最後を支えるコマーシャル料をめぐり、シビアな攻防が繰り広げられている。
<「variety.com」 3月19日>