April 21, 2016
米国で放送中のシーズン13からさらに2シーズンの放送延長が決定している「NCIS ネイビー犯罪捜査班」。金字塔となる第300話の放送(米CBS 3/15放送)を記念して、番組開始当時の思い出を出演者らが語っている。
「NCIS ネイビー犯罪捜査班」は、大人気シリーズだった「犯罪捜査官ネイビーファイル」(1995~2005年)のスピンオフとして、2003年に放送スタートした。両番組の製作総指揮である、ドナルド・P・ベリサリオは、「『犯罪捜査官ネイビーファイル』と『CSI: 科学捜査班』を混ぜ合わせたような番組」をイメージして企画を立てたという。ベリサリオは、ピープル誌で“最もセクシーな男”に選ばれたこともある人気俳優マーク・ハーモンを主役に、マイケル・ウェザリー、ポーリー・ペレット、デヴィッド・マッカラムをキャスティング。「犯罪捜査官 ネイビーファイル」にロビン・ライブリー(ブレイク・ライブリーの姉)をヴィヴィアン・ブラックアダー特別捜査官役でゲスト出演させ、そのまま「NCIS ネイビー犯罪捜査班」レギュラーに起用する予定だったが、ロビンの持つ雰囲気が「柔らかすぎる」との判断で、サッシャ・アレクサンダー演じるケイトリン・トッド特別捜査官に差し替えられている。
また、マーク・ハーモンは番組誕生当時の思い出として、キャラクター名が変更寸前になったことを挙げている。「僕が最初に脚本を読んだ時、“リロイ・ジェスロ・ギブス”という名前に魅かれた。ちょっと変わってて、おもしろいなと思ったのさ。ところが、僕が番組に興味を持ち始めた途端、キャラクター名を変えるという話になった、“ボブ・ネルソン”だか何かにね。僕は猛烈に意見したんだ、この名前じゃなきゃイヤだって」
ポーリー・ペレットは、オーディション時の思い出を語る。「その頃、母が亡くなったの。私はまるで霧の中にいるような気分だったわ。私が唯一覚えているのは、最後のオーディション。オーディション会場のパラマウント・スタジオでは、ちょうどその時『24』を撮影していて、偶然にデニス・ヘイスバートと出くわしたのよ。私は『24』の大ファンだったから、テンションが上がっちゃって。その直後に名前を呼ばれたの、『ポーリー、あなたの番よ』ってね」
ギブスが“ボブ・ネルソン”だったら、クールな印象もずいぶん異なるはず。ちょっとした命名や配役の妙が怪物ドラマ「NCIS ネイビー犯罪捜査班」誕生の鍵だったのかもしれない。
<米TVガイド誌 3月20日号>