TV Watch: エバーウッド 第21話「命」 Episode20
July 23, 2007
エバーウッド 第21話「命」 Episode 20
毎週火曜22:00&29:00ほか
18歳の少女ケイトが父親に連れられて、Dr.ブラウンの診療所を訪れる。中絶手術をしてほしいと頼まれたDr.ブラウンは、Dr.アボットに相談する・・・。
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ティーンの妊娠と中絶問題を真正面からとらえた特別エピソードで、アメリカでは全米未成年の妊娠防止デー National Day to Prevent Teen Pregnancy (2003/5/7)の前日に放送。
クリエイターのグレッグ・バーランティはこのエピソードについてこう語っています。
このエピソードを作るにあたって努めたことは、これが中絶に関する世論において特有の問題である、ということなんだ。人々の人生経験がどんなものであっても、それぞれの支持政党でカテゴライズするのでもなく、人々の(中絶に対する)意見を伝えることなんだ。
脚本家たちは、僕が予想した以上に異なる意見を持っていた。そして、自分はその事実にいつも戻っていったんだ。そして脚本家チームにはこう伝えたんだ。「(中絶問題に対しては様々な意見がある、)それが、僕たちがこのストーリーを語る必要性なんだ。事実、ここに座っている者の中で、誰も僕が想像した描き方をもってこなかった。それを僕たちのキャラクターで語る方法を探そう。人々にとってこの問題がどんなに身近なことであるか、それを人間的に語る方法を見つけよう。」
中絶問題は、人々の感情を刺激しやすく論争を巻き起こす重大なテーマ。それをあえてとりあげた理由として、バーランティは「この問題について語り合うことが必要だと感じていた」といいます。
毎年100万人もの少女が中絶をしていて、その数は増加傾向にある。それなのに中絶問題は、ティーンたちが見るTV番組では触れられず、その影さえ見せない。それは間違いだ。現実のイメージを投影しないのは無責任だ。実際に起こっていることなのだから。
敬虔なクリスチャンであるDr.アボット(トム・アマンデスの演技も最高です)の葛藤も描かれます。バーランティ自身もローマン・カソリック。彼とおなじ宗派の人々がこのエピソードに対してどう反応すると思いますか?という質問にはこう答えています。
僕と同じカトリック教徒の人も、どんな宗派の人にもわかってほしいことは、 これは現実に起こっていることでそれをドラマ化している、ということなんだ。この番組は真実から目をそらしていない。そして、このエピソードの最後に人々が下す決断を尊重してほしい。
エピソード最後の方にでてくる、エドナのセリフも心に重く響きます。
ぜひ見てください。そしてクリエイターたちのメッセージを受けとめてください。